競馬ブログ界隈の展開の可能性
『傍観するは我にあり - Southendのブックマーク』に対するコメント欄(傍観罪で終身刑)
リンク先コメント欄でのSouthendさんとBIRDさんとのやり取りで、トラセンへの言及があったので、そのあたりを含めてチラッと。
Southend:結局「玉石混交なブロゴスフィアの言説をまともに言論装置として機能させるための必要条件はなにか」という点を考えた時、どうフィルタリングしてまとめるか、というところに行き着くわけです。
もちろん一番いいのは、バランス感覚と暇な時間に溢れたニュースサイト管理人が数人いればいいんですけど、現実問題それは難しい。また、ものすごく影響力のあるアルファブロガーがある程度網羅的に点在していてくれればそれでもいいんですけど、やっぱり現実的ではない。もちろん、今のトラセンのようにポータルに自薦でトラバを送るなんてのはフィルタリングたりえない。
というわけで、ソーシャルブックマークのブクマ数を便宜的にニュースバリューとして関連記事をピックアップする(そして簡単なコメントも付いてくるかもしれない)はてブ競馬クリップなんてのは、僕が口出しした部分については明確に、いずれ成熟すればニュースサイトの代替なり、ひとつの競馬言論ポータルなりとして機能しないもんか、という妄想も含んでオファーしたものではあります。もちろん、今の利用者数分母では単なる妄想ですけど。
まぁそういう、あまり使いたくない言葉ですがWeb2.0的なというか、集合知的なものを提供できる場ができて、そこに上手くブログ界隈が乗っかれるようであれば・・・・・・という感じですかね。ミルキーホースさんとどう違うんだと聞かれると困りますけど(苦笑)。
Southendさんの言うブロゴスフィア、すなわち私なんかがよく言う競馬ブログ界隈をどう盛り上げていくか、ということになってくると思いますが、必要条件の”フィルタリングしてまとめる”、というのが一つの解であっても絶対解ではないような気はします。
例えば、ある話題で界隈が盛り上がる構図というのは
とあるニュースやネタがある →ニュースやネタに対して何かブログでエントリーやコメントする →ブログでのエントリーやコメントに対して、別のブログがエントリーを起こす、もしくはコメント欄で盛り上がる →コメント・トラックバック・リンク・転載や引用を通して、さまざまなブログに波及していく
といったパターンがオーソドックスかなと。で、Southendさんが必要条件として模索したものは
- バランス感覚と暇な時間に溢れたニュースサイト管理人が数人いればいい
- ものすごく影響力のあるアルファブロガーがある程度網羅的に点在していてくれればそれでもいい
- 今のトラセンのようにポータルに自薦でトラバを送るなんてのはフィルタリングたりえない。
- ソーシャルブックマークのブクマ数を便宜的にニュースバリューとして関連記事をピックアップする(そして簡単なコメントも付いてくるかもしれない)はてブ競馬クリップ
ぶっちゃけピンボケしてるかなあ、、。ニュースサイト管理人やアルファブロガーなんかはまさに「人力」で、自薦トラバを受け付けるトラセンやブックマーク数を価値基準においているはてブ競馬クリップは「機械的」ではあるとは言えるかと。また、ニュースサイト・トラバを受け付けるトラセン・はてブ競馬クリップはニュースやネタを選別するもの(≒フィルタリング)であり、アルファブロガーはニュースやネタを元にエントリーを書き起こすもので、立ち位置がかなり異なるものではあり。
もちろんニュースサイトもアルファブログも競馬界隈に複数存在すればそれに越したことはないのですが、Southendさん自身が述べているように、望み薄ではあります。それでも、ニュースやネタに言論する数少ないブログが須田氏や昨今お騒がせの水上・河村の両氏であり。ほかの競馬ライターでそういうことをやっているブログを私はこれ以外知らないですけれども、そういったプロのライターが本腰を入れてウェブに参入すれば、一気にこの界隈の力学が変化しうる、かつまだ可能性が見込まれるのかな、という気はします。
BIRD:というか、トラセンの中の状況については正直わからないと言うのがあって、コメントしずらいなあと。
と言いつつコメントするわけですが(笑)、TBを受けるという基本的にはかなり受け身な態勢から始まって、いかに能動的にというかアクティブ態勢を作るかというのは、個々人の時間的な制約はもちろん、いろいろ困難さはあるでしょうね。そういう意味では一連の「突発企画」は評価されるべきと思いますが、その一方でブログを「言論装置として機能させる」ことが可能かというと、かなり疑問かと思います。いや、期待はしたいですが、今現在「ケイバクリップ」が複数人でクリップしていくという形で一応フィルタリングされて、これは私も重宝しています。なにしろこれを見てからあちこちの記事を巡回するという不精者ですので最高に助かってます(笑)。
が、それ以上を望むと、やはりトラセン独自の情報発信が欲しくなってしまいます。それは「競馬」や「競馬ブログ」の時事的な話題について論評記事でもアンケート調査のようなものでも良いと思いますが、いずれにしても書き手は必要ですし、それは「アルファブロガー」である必要はないと思いますが、中の人が書くか、そういう書き手を発掘するか、いずれにせよプロデュース能力のようなものが求められることになるのでしょうし、またユーザーの反発もある程度覚悟しないといけないと思います。
基本的にトラセンの運営は放置で(笑)、何もしてないに等しいです。トラックバックセンターが本質的にトラックバックを基本的に拒むことなく受け続けるという性質上、非常に受動的なものであります。だからこそ、ある意味での公平さを保っていられるわけでもあると思いますが。
何か主体的かつ能動的に情報発信したい!という要望があれば、たぶんトラセンは拒むことはないと思います。イグJRA賞とか後味の悪い出来事なんかもありましたけど(汗)。
BIRD:で、「オルタナティブ」にはなりえない「ニッチ」な記事を書きたい私自身のことを言うならば、いつでも取材は出来るけれど金がないから暇もないと(笑)、加えて既成のメディアと結びつくのはゴメン被りたいというわがままぶりで、いいトシこいたオヤジが何いっとんねんという世界ではありますが、とにかく当然のように八方塞がり。ブログなりHPなりをどう維持していくかが悩みのタネではあります。
ウェブではないリアルからネタを引っ張ってこれる、というのは大きな強みではあるとは思います。ネタなりニュースなりを”自炊”できるわけですから、その気になれば書くことに事欠かないでしょう。
BIRD:最初の文脈に戻ると、私がSouthendさんの例のコメント「確固たる意義と微小なニーズを埋めるのに、ブログ村が機能しないもんか」に何を期待したかというと、公平無私なジャーナリスティック(かつニッチ?)な記事やしごく真っ当と思われるファンの声がオーソライズされた形(あるいは、され得る形)で競馬産業に向けて発信可能かどうかといったあたりだったのですが、それはトラセン本来の意義とは少し違うのかなといったところでしょうか。
”場”としての「競馬産業に向けて発信」するトラセンというのはアリだと思います。ただし、それはあくまで管理者がトラセンという場所を提供するだけであって、管理者が何か主体的に取り組むわけではない、と。そして、場の提供というのもあまり意味がないのではないかとは、少なくとも私は薄々感じていたりするのですが。(自前でレンタルブログをもてるのだから、わざわざトラセンで何かすることはない。)あと、トラセンの名前にご利益があるのか、というのも疑問。トラセンに対して権威付けする必要性はないと思ったりします。
で、見出しの競馬ブログ展開可能性ですが…前述した界隈が盛り上がる構図において、どれだけの人が多くかかわって来られるかと同時に、盛り上がりの中にある程度の質の高さが要求されてくるのかなと。質は淘汰することができるけれども、量ばかりはどうにもならない面があるかというのが今のところの感想。どれだけ競馬ブログ界隈を盛り上げることができるかは、どれだけ多くの競馬ファンをブログ界隈に引き釣り込むことができるかにかかって来るのかな、、、というのがいまのところの私の感覚です。