血統の森+はてな

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色の組み合わせ―カラーユニバーサルデザインについて

@kzakzaさんがこんな記事をツイートしていたので。

色の組み合わせ:色覚障害者に優しい「国際規格化」へ− 毎日jp(毎日新聞)

産業技術総合研究所茨城県つくば市)は、色覚障害者に見分けやすい色の組み合わせ方に関するルール(規格)作りに乗り出す。同様の規格は世界的にもなく、これまでは企業などの努力に頼っていたという。このため、今も不便な思いをする色覚障害者が多い。1〜2年後に規格を作成し、将来は国際標準化機構(ISO)規格として制定を目指す。

産総研の伊藤納奈・主任研究員は「色の識別に関する客観的データを集めたい。瞬時に判断が必要な表示もあり、改善の必要性は高い」と話す。産総研は実験への協力者を募集している。問い合わせはアクセシブルデザイン研究グループ(中略)へ。

ということで、産総研の当該グループのページを覗いてみた。
独立行政法人 産業技術総合研究所ヒューマンライフテクノロジー研究部門アクセシブルデザイン研究グループ

Web担当者が異動したため閉鎖中です。

まあそれはさておき、リンクされてる旧ページには、

これらの設計技術およびその基盤となるデータベースは、JISやISOの規格として制定し、産業界へのより広範な普及を図ります。具体的活動として、現在当グループが進めているISO/TC159/WG2における高齢者・障害者技術ガイドライン(技術報告書TR22411:ISO/IECガイド71の設計理念に基づいた技術指針の開発)に成果を提供し、技術報告書の制定を促進します。またTC43「音響」における音信号評価の基盤となる聴覚特性の加齢効果のデータベースの改訂作業も進めます。

とかなんとか。TC159の説明はISO/TC159の活動と組織 | JES 一般社団法人 日本人間工学会 -Japan Ergonomics Society-あたりから。ぐぐれば簡単に出てくる世の中、便利。

伊藤氏のwebページには、業績 - 国内外標準 ISO JIS CIE等ということで、JIS/TR S 0005:2010、JIS/TR S 0004:2010、ISO/TR22411:2008、CIE/Technical Reports: R1-37とかあって、TR S 0005:2010 ロービジョンの基本色領域データ集とか興味深いんですが、もしかしてJIS検索からTRって見られないんですかね、、。NDL案件かと思ったんですが、NDLにもないっぽい(ぁ


ところで、色の組み合わせについての規格で連想されるものと言えば、WCAG2.0(ISO/IEC 40500)ですかね。

1.4.3 最低限のコントラスト:テキストおよび画像化された文字の視覚的な表現には、少なくとも 4.5:1 のコントラスト比をもたせる。ただし、次に挙げる場合は除く (レベル AA):

これとどう絡むのか、気になると言えば気になりますね。達成基準 1.4.3 を理解する | WCAG 2.0解説書も置いておきますか。

CUD配色セット

CUD推奨配色セット — NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構
とか言うのがあるらしい。

色覚の多様性に配慮した案内・サイン・図表等用のカラーユニバーサルデザイン推奨配色セット(バリアフリーに配慮した見分けやすい色の組み合わせ) - 東京大学分子細胞生物学研究所 脳神経回路研究分野
にかなり詳しい記事がある。

もう少しコンパクトにまとまった解説としては、川崎市:公文書作成におけるカラーユニバーサルデザイン・ガイドラインの策定についてふくしまのユニバーサルデザイン カラーユニバーサルデザインガイドブックにまとまった文書がある。

せっかくなので、CUD推奨配色セット(第3版)のテーブルを置いておきます。

アクセントカラー

rgb(255,40,0)
黄色rgb(250,245,0)
rgb(53,161,107)
rgb(0,65,255)
空色rgb(102,204,255)
ピンクrgb(255,153,160)
オレンジrgb(255,153,0)
rgb(154,0,121)
rgb(102,51,0)

ベースカラー

明るいピンクrgb(255,209,209)
クリームrgb(255,255,153)
明るい黄緑rgb(203,242,102)
明るい空色rgb(180,235,250)
ベージュrgb(237,197,143)
明るい緑rgb(135,231,176)
明るい紫rgb(199,178,222)

無彩色

rgb(255,255,255)
明るいグレーrgb(200,200,203)
グレーrgb(127,135,143)
rgb(0,0,0)