血統の森+はてな

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ブログエントリーの読み書き論

一般にブログのエントリー言い換えるならブログの記事といったものをどう取り扱うのが好ましいのか、私の経験から少し考えてみました。論なんて大げさな見出しですが、実体は単なる羅列です。
ブログエントリーの究極的な目的が、自分の言いたいことが相手に誤解されることなく伝わることであるとして、以下にいろいろ挙げてみました。まずは書き手から。正確さを追求すべし、というスタンスで。

  • ニュースやグラフといった、報じられている物事や統計資料などの事実そのものを扱うときは、好き嫌いなど何かありきで記事を扱うべきではない。つまり、バイアスをかけたり色眼鏡で見たりすべきではない。
    • ただし、新聞等のマスコミソースがバイアスがかかっていないとは限らない。書き手はその点も留意して、著しい偏りがあると思われるのならばフォローすべき。
  • ニュースや資料に関するリンクを張るとき、自分は何か興味があってリンクを張ったのだから、どういう意図で何を思って張ったのか明確にするとよい。
    • それをもとに何か意見をロジックをもって述べるのならば自分の立ち位置をはっきりさせるべき。
    • 逆に何か意見を感情を持って述べるなら、すぐにアップすべきではない。少し間をおいてから推敲してアップしたほうが、感情表現が穏やかになって読者にとって読みやすい文章になる。
  • 必要以上の長文は歓迎されない。少なくとも、読者にとっては苦痛になりうる。それを頭に入れてアップするか、可能ならば数回に切って連載するとよい。
    • ただし、どこまでが長文かは読者の主観によるので、明確なラインというものは存在しない。
  • 読者は書き手と同じ知識や経験を持っているとは限らない。
    • 年齢や地域性を著しく選ぶ話題であるならば、少なくともそのことを頭に置いておかなければならない。そのような話題で議論を行うときは、ギャップが生じることを覚悟して議論を行うべき。
    • 読者を想定してエントリーを書くかどうかは、書き手の裁量に委ねられる。
  • ある範囲では頻出な用語や有名な出来事であるものの、読者に通じない恐れがあるときは、外部リンクで補足説明を行うのがよい。もちろん地の文で説明を行ってもよいが、長くなると何が言いたいエントリーなのかわからなくなる恐れがある。
  • HTMLのマークアップは可能な限り正確に、効果的に使うべし。
  • その他留意する点はブログにつまらないことを書かないために知っておくとよい10の心得(前編)を参考にするといいかもしれない(一部かぶってたりして)。

次に読み手。考え方は基本的に書き手と同じで、それを読むという行為に適用しなおすだけだと思います。疑ってかかれというスタンスで。

  • ニュースはバイアスがかかっているかもしれないし、グラフは実は捏造されているかもしれない。書き手の誤った方向への誘導がないかどうか注意してエントリーを読むべき。これはマスコミソースやブログに書かれていること、どちらにも当てはまる。
    • その意味で、このサイトならある程度信頼できる、といったような自分の中のランク付けがあった方がよいかもしれない。ただし、過信は禁物。
  • ニュースや資料に関するリンクがあるとき、基本的にはそのリンク先で得た情報をもとにしてエントリーが書かれていると思ってよい。
    • 事実と異なることがリンク先で書かれていた場合、そのエントリーも誤りを含みうることがある。
    • 参照リンクが複数ある場合は、エントリーの信頼性は多少向上する。
  • ロジックで書かれている文章であって、何か違和感を覚える場合は詭弁を疑ってかかるとよい(詭弁の特徴のガイドライン参照)。
  • 著しく感情的な文章の場合、ニュースに対する反応であるならばいわゆる脊髄反射と思われる。
    • つまらない文章が多い場合、そのwebサイトはブログでなく、"にっき"、チラシの裏の類と思った方がよい。
  • エントリーが長文であって苦痛を感じるならば、書き手の文章がグダグダか自分の興味の範囲外ということ。興味が湧かないならば読まなくてもよい。
  • エントリーに書かれている意見と違う意見を持ち、なおかつ議論をするにおいて、議論がかみ合わないことが起こりうる。前提条件が違うというのは大きな要因。
    • まずは同じ土俵に双方が立たないと議論がかみ合うことは永遠にない。立ち位置が違うことも認識すべし。
    • ウェブはフラットであるがゆえに、年齢や地域性のギャップを見落としがちになる。この点も留意すべき。
  • わからない単語や出来事はgoogleWikipediaをはじめ調べる方法はいくらでもある。まずは検索を。
  • 目も当てられないブログのデザインで読むのが苦痛な場合、スタイルシートを無効にするか、ユーザースタイルシートを適用する。FirefoxOperaで可能(そもそもそこまでして読む代物かどうかはわからないが)。

こんなところでしょうか。結局のところ、文章は読み手に委ねられているということだと思います。読者とどう距離を取るのかというのはこれまた難しいわけですが、ともあれネット慣れして読み上手を目指すのもまた一興かなと。