不思議なJISアクセシビリティ規格
Web標準の話では決まって、JISから発表された「WebコンテンツJIS」が引用される流れになっている。
私は専門家というわけではないですが、なぜにJISから?という疑問はあり。「WebコンテンツJIS」というのはおそらく、JIS X 8341-3:2004のことを指しているのだろう。今はじめてJISのサイトからボケーっと眺めてるけど(JIS検索からX8341-3 と入力して閲覧可能)、JIS独特の読みにくさと、頭おかしいんじゃないかとか思わせる記述(ちょっと言いすぎだけど)が多々あったりなかったり。
んーさらに読み流していくと、アクセシビリティ向上というよりも、IEのレンダリング解説書のような気がしてきた(笑)というか、HTMLの話してるのにこの規格、JISのHTML規格*1そのものを参照してない。少なくとも関連規格に挙げられてない。マジかよ。でもって、W3Cに関しても3箇所でさらっと触れているだけ。原規格見ずにHTMLを書けとでも言うんだろうか。
たぶん、JISの執筆者はHTMLのあるべき姿、理想像を理解してないんだろうなとか。W3Cのアクセシビリティに関する勧告を参照した方がまだ有益だろう。
ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン 1.0(ZSPC)
1999年5月5日 W3C勧告訳。
Webコンテンツ・アクセシビリティに関する指針2.0 UDIT監訳(ユーディット)
2003年4月29日 W3C草案訳。
Web Content Accessibility Guidelines 2.0(W3C)
W3C Working Draft 27 April 2006. このエントリーを書いてる時点での最新版。当然英語。
HTML 4.01仕様書
1999年12月24日付W3C勧告訳。ついでに。
リンク先の中の人は音声ブラウザの挙動についてはてなで質問してたみたい。レンダリング(音声読み上げ)の挙動ももちろん大切だろうけど、挙動に左右されない属性の意味をしっかり考えて使えばいいと思う。特定のユーザーエージェントに左右されるようなHTMLなんざ書きたくないですが、音声ブラウザと相性のよいHTML書くには、視覚系以上の困難が伴うのかねぇと妄想。CSSでどうにかならない…か。