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競馬サブカルチャー論・番外編:馬と『みさくらなんこつ』〜みさくら語と競馬絶叫との類似性〜


この文章は、id:milkyhorseさんが連載している「競馬サブカルチャー論」の非公認パロディです。


この連載は有史以来常に人間とともに在った名馬たちの記録である。実在・架空を問わず全く無名の馬から有名の誉れ高き馬まで、歴史の決定的場面の中において何ものかの精神を体現し、数々の奇跡的所業を成し遂げてきた姿と、その原動力となった愛と真実を余すところなく文章化したものである。


 ―馬は、常に人間の傍らに在る。


 その存在は、競馬の中核的な構成要素に留まらず、漫画・アニメ・ゲーム・小説・音楽―ありとあらゆる文化的事象にまで及ぶ。この連載では、サブカルチャーの諸場面において、決定的な役割を担ってきた有名無名の馬の姿を明らかにしていきたい。


※以下の記述・文中リンクは、18歳未満に販売されない商品に関するものを含みます。また、読者によっては不快と思われる表現を含みうります。


みさくらなんこつを考える上で、イラストレーターとしてのもえるるぶ東京案内や、原画家としてのまじれす*1の仕事というよりもむしろ、「馬鹿」か「ふたなり*2 *3か「馬鹿でふたなり」な漫画以外は描かないことで有名なエロ漫画家という表現*4がある意味であたっているみさくらなんこつ


商業誌としては、ヒキコモリ健康法五体ちょお満足同人活動としてはハースニールを主宰しており、ハッスルぱふぱふドラゴンクエスト)、熊姫魂(ギルティギア)、瓶詰妹達(シスタープリンセス)、ゆめりあ超特急(ゆめりあ)などの作品が挙げられる*5


その作品内容の特徴は、画として「ふたなり」が一つ挙げられるが、ここでは言葉・台詞について見ていきたい。


―「御桜軟骨/みさくらなんこつガイドライン」より―

1:事実に対して仮定を持ち出す
「ファブリーズしても全然ダメなくらいセンズリ汁でるよおぉっ」
2:ごくまれな反例をとりあげる
「朝 目が覚めたら メッチャ犯されていました」
3:自分に有利な将来像を予想する
「ああ゛っでるっ…!!たまみるくでるっ!! でっでるうっブリジットのこくまろミルクぅ」
4:主観で決め付ける
「きもぢい゛ーっ みゅくぴゅーーーってっ きもぢい゛ぃーーっ!!!」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「み…乳汁(ミルク)がッいっいっぱい…いっぱい射乳(で)ちゃいますぅっ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
「ケニーもねー」
7:陰謀であると力説する
「ナカで…膣内で!こってりしてるのが射精(で)てるよおおあおおおおおおッ」
8:知能障害を起こす
「あーりーあーしーこーしーこーさーれーちゃーっーたー」
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
「バカ!バカ!まんこ!!」
10:ありえない解決策を図る
「ちえりのおちんぽいじめてくらしゃひっ」
11:レッテル貼りをする
「お姉ちゃんのおまんこ…あったかくて…ほっとして…あうぅ…
ちんぽのためのお風呂みたいだよぅ」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「気持ちいすぎてクルクルパーになっちゃうですうぅッ!」
13:勝利宣言をする
「ブリジットきもちいすぎてバンザイしちゃうぅっ バンザイっばんじゃいっばんじゃい゛っ
ぱゃんに゛ゃんじゃんじゃいぃぃっ!」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「気持ちいすぎて、私… お国がわからなくなっちゃうッ!」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「まむこ ちむぽ ふたなり
ちむぽ うずく おなにい
まむこ はめて ちむぽこ
ちむぽ いてる おまむこ
みさく らなむ こつ*」


プチみさくら語録といってもよいだろうこの15項目は、詭弁の特徴のガイドラインのパロディである。もっとも、15番目のものは語録とはなんら関係はなく*6、もはや元の意味をとどめていないのだが、上記みさくら的詭弁の15の特徴に見られるようなみさくら語の特徴*7は、突発的な言葉遣いの崩壊に始まる、基地外じみた喘ぎ、独特の舌の回っていない言い回し、擬音語を駆使しつつも核心に触れる表現、濁音の多様、執拗なまでの台詞の繰り返しなどが見受けられる。これら要素とふたなりという特殊なシチュエーションがあいまって、独特な世界が形成されているのであるといってよいだろう。


話はガラッと変わって、今回のサブカル論のもう一つの要、フジテレビ・青嶋達也アナウンサーであるが、経歴などのプロフィールはフジテレビ・アナウンサープロフィール:青嶋 達也、あるいは青嶋達也 - Wikipediaなどをあたってもらうとして、彼の競馬実況スタイルについて検証したい。一例としては、2000年の根岸ステークス

届くか?届くか?届くか?届くか?届いた!届いた!
http://www.youtube.com/watch?v=81muYPyUTp0youtube

が挙げられるか。


彼の実況の特徴としては、特に短距離レースにおいてテンポがよいが距離が長くなるにつれ間延びしてしまう、スタートから最後の直線に入るまで、もっぱら正確であるものの、最後の直線で突然テンションがあがる、テンションが上がりすぎて声が裏返りそうな勢いの叫びに変化する、馬名を言う、もとい叫んでいるものの舌が回っていない状態に陥る、執拗なまでの同一馬名の繰り返しがある、などだろうか。特徴を挙げるにつれ、ネガティブなように見受けられるものの、それだけ熱い実況をしているのである。もっとも、彼の実況に対する競馬ファンの反応は賛否両論であり、競馬実況としてあるべき姿なのかは意見が分かれるところであるが。


賢明な読者ならもうお気づきだろうが、みさくら語と青嶋アナの実況もとい絶叫に数多くの類似点があるように思えるのは私だけだろうか。

突発的な言葉遣いの崩壊に始まる、基地外じみた喘ぎ、独特の舌の回っていない言い回し、擬音語を駆使しつつも核心に触れる表現、濁音の多様、執拗なまでの台詞の繰り返しなど

最後の直線で突然テンションがあがる、テンションが上がりすぎて声が裏返りそうな勢いの叫びに変化する、馬名を言う、もとい叫んでいるものの舌が回っていない状態に陥る、執拗なまでの同一馬名の繰り返しがある、など


青嶋実況がみさくら語に似ている、というよりもむしろ、眼前の事実をありったけのエネルギーを費やして、言葉を枠を超えた魂の叫びというものが両者には見出せるのかもしれない。"馬並み"なものを持っているコミックの向こうにいるふたなりっ娘の喘ぎもとい叫びと、馬そのものの走る姿を伝える実況もとい絶叫。言葉を超越したものだからこそ、言葉にならないのである。


そこに馬がいたから。馬は、常に人間の傍らに在る―。(文責:も)

*1:すたじおみりす http://www.studio-miris.com/ 参照。

*2:ふたなりみさくら作品を語る上で欠かせない要素だが、本稿とはズレてしまうので割愛。

*3:ふたなりに関して触れるならば、現実にはありえないシチュエーションであるといってもよい。ふたなりの定義に関しては、wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B5%E3%81%9F%E3%81%AA%E3%82%8Aを参照。

*4:http://www.geocities.co.jp/Playtown-King/7971/kakozatubun3-5b.htm#16より もちろん褒め言葉である(はず)。

*5:生ぬるいかもしれませんが、筆者はみさくらや同人に特別詳しいわけではないので勘弁してやってください。

*6:ちなみにドラクエ2復活の呪文として入力すると本当に通る。http://members.jcom.home.ne.jp/sarasiru/nikki58.html#2004_2_27 参照。

*7:御桜軟骨/みさくらなんこつガイドライン レス番62より http://rainy6ch.hp.infoseek.co.jp/misakura/html/meisaku.html参照。