面白い試みではある
2006年マイルチャンピオンシップ Flash(でありんぐ・はぁと)
馬名をひたすら連呼する競馬系プロモフラと一線を画す”彼女”と”彼女”の物語。なるほど、こういう見せ方があったか。
作中の馬が誰なのか?というのは注意深く写真を見れば実はわかりますが、作品中では誰なのか直接的に明かす事はせず、見る人によっては最後まで誰かわからず、フラストレーションがたまる構成ではあるかと。そう考えると、作者の”彼女”を応援してくれ!というのが伝わらない場合もあるかも。やはり(写真中ではない)文字情報に気を取られますし、フラッシュを見直さないとわからない人(というか、これを書いてる私はそうだった)はいるでしょう。また、見せ方次第では作中で名前を出さない方が効果的ではあるものの、”彼女”を暗にほのめかすフレーズが作中にあってもいいかと*1。この形式でいくなら作者のストーリー構成の腕が問われるだけに、もう一捻りがあったほうがより面白みが増すだろうけれども、捻りすぎるとかえって逆効果な場合もあるだろうだけに難しいところではある。
戦績を出す演出はややまどろっこしい感も。戦績自体は後で調べればわかることなので、もっとテンポよくあっさり流してもいいのかもしれない。技術が伴えば文字をもっと効果的に使えるはずなので、もう一工夫あればよりテンポよく見せれるはず。
大ラスはやはり洋書あたりの常套句'Dedicated to ...'をつけたほうが締まったか。
と軽い感想。ま、これに懲りず作りなはれと。
*1:一方は作品を見ていればわかるけれども、もう一方はちょっとわからないだろうだけに。もっとも最後の最後で名前が出てますが。