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JRA賞批判考

選考基準がイマイチ曖昧なせいか毎年何かしらの物議が醸し出されるJRA賞。例えば「海外や地方などJRA以外のレースは選考基準に入れるのか?」などの疑問でエルコンドルパサーグラスワンダースペシャルウィーク年度代表馬を争った99年などはその象徴と言える。

とでありんぐ・はぁとにありますが、

JRAでは昭和63年から、競馬と馬に関する特に優れた業績に対してその栄誉をたたえ、感謝の意をあらわすために「JRA賞」を設け、その表彰行事をイベントとして行うこととしました。この「JRA賞」は、競馬と馬をファンやマスコミや競馬関係者の方々はもとより、一般社会へも広くアピールし、競馬の市民性やステータスの向上と馬事の普及を図ることも大きな目的としています。

と、JRAはこういうことを言ってると。理屈で言うなら目的はそのまま、選考基準になりますよねえ。目的が掲げられている以上選考基準があいまいなんてことはないと思います(投票する記者がそれを心に留めているかどうかは別ですが)。また、1998年にはタイキシャトルが春秋マイル戦制覇で最優秀短距離・5歳以上牡馬、年度代表馬になりましたが、ジャックルマロワ優勝が確実にそれを後押ししたのではないでしょうか。この年の古馬戦線が混沌としてたということもありましたが。

結局のところ記者投票なんてのはJRAの責任回避だと思ってますというMarlさんの指摘はたぶん当たっていて、一つ言いたいのはJRA賞はファン投票じゃねえんだぞ!というあかちゃんぷさんの指摘はたぶんはずしているかと。投票する記者たちもたぶんファン投票気分なのでしょう。だからこそこういう楽しい投票結果が出るんですよ。

ふと思ったのは昔(たぶん2年前くらい)なんかは票持ってる記者がどの馬に投票したのか公表してたような(一部本人の希望という名の下に伏せられてたけど)。誰がどう投票するかがわかれば、見ているほうはそれはそれでぐんと楽しみが増えるのですが、記者の一部はJRA賞ごときに記名することで責任負いたくない、ってのが本心なんじゃないのかとも思ったり。そんな連中が票を持ってること自体が問題だという指摘もあるかもしれませんが。

仮に年度代表馬JRA自身が選出したとして、古馬戦線が混沌としたときにファンの望む代表馬とは違うものを選出すると、ファンの声を無視してるなんてファンが思ったりマスコミに書かれたりすると何かと厄介なわけで。いっそのこと純粋にファン投票にでもするかとなるとグランプリのファン投票のようなわけのわからない状況にもなりうるのでなんとも。結局のところ、JRAも投票してる記者連中もたとえミスマッチな代表馬選考したとしても余計な責任取りたくないってあたりが落としどころかと。どうせ投票とか記者連中の親睦会みたいなもんじゃないの?見たことないから知らないけど、お気楽なもんなんでしょ。

ところで、来年の2006年代表馬選考はビクトリアカップエリザベス女王杯の勝ち馬が一致せず、春秋マイル王決定戦もまた勝ち馬が一致せず、スプリント戦も勝ち馬一致せず…なんていう条件が揃い、古馬牝馬と短距離あたりでぐだぐだが起きる、というような見てる人間的には素敵展開になるとかいう妄想をしてみたんですが、いかがなものですかね。