HTML5仕様周辺の振り返りとかなんか
最新仕様から読み解くHTML5の“いま”と“なぜ”(webcre8.jp)を読んで、ちいと微妙だなと思った箇所があったので、簡単なおさらい。ちなみにスライドからはどんなことをしゃべっていたのかまでは伺い知ることはできないから、口頭で補足があったりするとことまでは拾えない。
HTML5の最新仕様はW3C HTML5.1とWHATWG HTMLであって、HTML5仕様では無い
真の意味で最新仕様というなら、おそらくW3C HTML5.0仕様だけを追いかけてはいけないだろうと。喩えて言うならFirefoxでstableを見るのではなくて、Nightlyを積極的に見に行こうみたいな。
なおWHATWGとW3Cの関係は、2年前にレッサーパンダの人が書いた運営メモ: WHATWG の HTML Living Standard と W3C の HTML5 仕様との関係についての最新情報 | Mozilla Developer Street (modest)のエントリーの通りなので、ここではいちいち説明しない。
このエントリーでいう最新仕様に照らし合わせると、スライド22で挙げられている「削除された要素」は若干意味が変わってくる。hgroup
要素もmenu
要素もあるんだよ?
なお、Plan 2014によれば、
というのがHTML5.0のタイムスケジュールだけど、HTML5.1に関しては、
ということに(今のところは)なっている。ちなみに2015年にHTML5.2草案が登場する(予定)。なお、私が訳している日本語訳がいつまで続いていくのかは不明である。
足下のFace to Face meetingは今年の4月にあったりする(HTML/wg/2014-04-Agenda - W3C Wiki参照)ので、そこで何か動きがあるかもしれない。
拡張仕様について
スライド47でいうHTML5 Extensionが何を指しているのかいまいちピンとこないけれども、公式的な拡張仕様の一覧はExtensionSpecifications - HTML WG Wikiにあったりする。ちなみに進捗についてはHTML/Publications - W3C Wikiあたりにある。その意味で、スライド31で挙げられているようなpicture
要素やsrcset
属性、スライドでは挙げられてないけどlongdesc
属性なんかをHTML5の拡張仕様と呼ぶほうがしっくりはくる。なので、WAI-ARIAをHTML5 Extensionと呼ばれると微妙にもにょる(実はUsing WAI-ARIA in HTMLのことを指してるんだよとかいう展開もあり何とも)。ちなみにWAI-ARIAに関して言えば3.2.7 WAI-ARIA ― HTML5にがっつり記述があったりする。HTML5仕様には2.2.3 拡張性あたりにうんたらかんたら書いてある。
とまあちょっと気になるところがあったので簡単なメモ書きということで。ちなみに私はまだ件の本を手に取ってないんで本の中身までは知らない。